去年8月、東京で京王電鉄の電車が崩れた土砂に乗り上げて脱線した事故で、運輸安全委員会は、京王電鉄が雨の状況を十分に把握していなかったのが原因とする報告書をまとめました。 この事故は去年8月、東京・八王子市で京王電鉄高尾線の普通電車が大雨で崩れた土砂に乗り上げて、先頭の車両が脱線したものです。 運輸安全委員会がまとめた報告書によりますと、「想定以上の大雨が降った場合の危険性や事故当日の雨の状況について、京王電鉄が十分に把握していなかったことが原因だ」としています。 さらに京王電鉄が雨の量による運転規制について、具体的な数値基準を定めていなかったことも原因の一つと指摘しました。 その上で運輸安全委員会は、京王電鉄に対し、自社の観測装置以外のデータの入手や、危険箇所の巡回などに努めるよう求めました。(27日10:50)