地上デジタル放送への完全移行まで1年を切って、家電売場では今、テレビの買い替えが注目されています。中でも各メーカーが力を入れているのは「3Dテレビ」です。28日、その3D市場に新たな商品が登場しました。
夏休みの家電量販店。子どもたちが集まっているのはテレビ売り場。みんな3Dテレビを見るための眼鏡をかけています。
こうした中、東芝が発表した3Dテレビ。処理能力の高さを生かした高画質で、3Dテレビの販売シェア1位を狙いますが・・・。
「(普及のためには)コンテンツの充実が1番大きな課題」(東芝・大角正明上席常務)
価格の高さとともに3Dテレビ普及への課題と言われているのが“コンテンツ不足”。この課題を解消するため、4月に国内で初めて3Dテレビを発売したパナソニックは、ある戦略を打ち出しました。
28日、パナソニックが発表した個人向けで世界初の3Dデジタルビデオカメラ。秘密はこちらの3D専用レンズ。左右2枚のレンズで別々に撮影した映像。これを超高速で交互に再生して3Dで表現する仕組みです。
ただし、このカメラで撮影した3D映像を再生するには3Dテレビが必要。テレビとカメラをセットで購入してもらおうという狙いです。
「もうテレビはすべて3Dになる時代です。大切なお子様の成長記録や運動会の映像をぜひ3Dで残していただきたいと思っています」(パナソニック・名倉誠さん)
シャープも30日、世界初の4原色の3Dテレビを発売。国内大手メーカーの3Dテレビが出揃い、いよいよ販売競争が本格化します。
一方、結婚を10月に控えたこちらのカップルが見ているのは、結婚式のイメージ映像。実はこちらの映像も3D。
「通常の映像だと実際の挙式の様子がイメージしにくい部分がある。3Dで体験していただくことでよりイメージしやすくなる」(日本綜合テレビ・森下勝史さん)
こちらのサービスでは披露宴で流す映像も3D対応。
「普通のサービスでは他と差別化が図れないため、話題の3Dを付加価値としてつけることで客を取り込みたい」(日本綜合テレビ・森下勝史さん)
次々と開発される3D技術。普及のためには、こうしたコンテンツの充実がカギとなっています。(28日19:19)