業務停止命令を受けたマルチ商法の業者から献金を受け、業界を擁護する国会質問を重ねていた民主党の前田雄吉衆院議員が、15日夜、「党に迷惑をかけた」として民主党を離党し、次の総選挙には出馬しない意向を小沢代表に伝えました。
「(前田議員から) 国民の皆さん、県民の皆さん、党の仲間に ご迷惑、ご心配をおかけしたと」(民主党小沢一郎 代表)
小沢代表は深夜、緊急会見し、前田議員から、「次の総選挙で民主党の公認を辞退し、出馬しない。党籍を離脱したい」という申し出があり、これを了承したことを明らかにしました。
前田氏を巡っては、資金管理団体などが、業務停止命令を受けた企業3社から、2004年から2006年まで合わせて210万円の講演料を受け取っていました。
更に前田氏は、マルチ商法の業界団体のアドバイザーも務め、国会で業界を擁護する質問を繰り返していましたが、これまで便宜供与を否定し、講演料は既に返金したと釈明していました。
「みんなに迷惑をかけたことが第一。党籍を離脱します」(民主党前田雄吉 議員、15日夜)
前田議員が離党を決断した背景には、総選挙を控え、党への打撃を最小限にくい止めたいという小沢代表の強い意向があったとみられますが、イメージダウンは避けられない状況です。(16日02:36)