====<< 自然動詞・人為動詞分類表の増補改訂版 >>====
◎印は、金谷氏の6グループ、★印は柴田が追加した新しいグループ
や特殊な例外を表す。
◎(1)受け身形とその原型:
(1-1)普通の受け身: 他動詞未然形 + RERU
「殺される」<->「殺す」、「好かれる」<->「好く」
「捨てられる」<->「捨てる」、「話される」<->「話す」
「見られる」<->「見る」、「許される」<->「許す」
など、多数。
(1-2)迷惑の受け身: 自動詞未然形 + RERU
「居られる」<->「居る」、「ごねられる」<->「ごねる」
「去られる」<->「去る」、「死なれる」<->「死ぬ」
「吹かれる」<->「吹く」、「降られる」<->「降る」
★(1-3)受け身の意味が忘れられた「化石」のような受身形
「生まれる」<->「生む」、「剥がれる」<->「剥ぐ」
★新しいグループ(イ):文語では受け身だったものが原動詞が変化したため、
形の上では受身形ではなくなったもの
「捕らわれる」<->「捕らえる」、「分かれる」<->「分ける」
◎(2)-ARU型語尾五段活用自動詞 <-> -ERU型語尾下一段他動詞
「上がる」<->「上げる」、「当たる」<->「当てる」
「預かる」<->「預ける」、「集まる」<->「集める」
「改まる」<->「改める」、「合わさる」<->「合わせる」
「受かる」<->「受ける」、「埋(うず)める」<->「埋(うず)まる」
「埋(う)まる」<->「埋(う)める」、「植わる」<->「植える」
「治(おさ)まる」<->「治める」、「収まる」<->「収める」
「教わる」<->「教える」、「終わる」<->「終える」
「架かる」<->「架ける」、「重なる」<->「重ねる」
「絡(から)まる」<->「絡める」、「変わる」<->「変える」
「決まる」<->「決める」、「極まる」<->「極める」
「加わる」<->「加える」、「下がる」<->「下げる」
「授かる」<->「授ける」、「定まる」<->「定める」
「静まる」<->「静める」、「鎮まる」<->「鎮める」、
「閉まる」<->「閉める」、「締まる」<->「締める」
「備わる」<->「備える」、「助かる」<->「助ける」
「携(たずさ)わる」<->「携える」、「貯まる」<->「貯める」
「縮まる」<->「縮める」、「浸(つ)かる」<->「浸ける」
「つながる」<->「つなげる」、「詰まる」<->「詰める」
「連なる」<->「連ねる」、「留(とど)まる」<->「留める」
「泊まる」<->「泊める」、「止まる」<->「止める」
「始まる」<->「始める」、「はまる」<->「はめる」
「広がる」<->「広げる」、「深まる」<->「深める」
「ぶつかる」<->「ぶつける」、「曲がる」<->「曲げる」
「混ざる」<->「混ぜる」、「交わる」<->「交える」
「まとまる」<->「まとめる」、「見つかる」<->「見つける」
「儲かる」<->「儲ける」、「求まる」<->「求める」
「休まる」<->「休める」、「ゆだる」<->「ゆでる」、
★また、このタイプには、(形容詞語幹)+「まる」<->「める」の形を
したものが多数有ります。
「暖まる」<->「暖める」、「薄まる」<->「薄める」
「固まる」<->「固める」、「清まる」<->「清める」
「狭まる」<->「狭める」、「高まる」<->「高める」
「強まる」<->「強める」、「広まる」<->「広める」
「深まる」<->「深める」、「丸まる」<->「丸める」
「弱まる」<->「弱める」
★(特殊) -RU語尾五段活用自動詞 <-> -AERU語尾下一段活用他動詞
「捕まる」<->「捕まえる」
★(特殊) -ORU語尾五段活用自動詞 <-> -ERU語尾下一段活用他動詞
「籠(こ)もる」<->「込める」、「閉じ籠もる」<->「閉じ込める」
◎(3)-U型語尾五段活用自動詞 <-> -ERU型語尾下一段活用他動詞
「開(あ)く」<->「開ける」、「空(あ)く」<->「空ける」
「痛む」<->「痛める」、 「浮かぶ」<->「浮かべる」
「かしぐ」<->「かしげる」、「傾く」<->「傾ける」
「苦しむ」<->「苦しめる」、「沈む」<->「沈める」
「従う」<->「従える」、 「退(しりぞ)く」<->「退ける」
「進む」<->「進める」、 「添う」<->「添える」
「揃(そろ)う」<->「揃える」、「育つ」<->「育てる」
「立つ」<->「立てる」、 「違う」<->「違える」
「縮む」<->「縮める」、 「付く」<->「付ける」
「続く」<->「続ける」、 「つぼむ」<->「つぼめる」
「整う」<->「整える」、 「届く」<->「届ける」
「並ぶ」<->「並べる」、 「入る」<->「入れる」
「ひそむ」<->「ひそめる」、「引っ込む」<->「引っ込める」
「向く」<->「向ける」、 「剥(む)く」くー>「剥ける」
「やむ」<->「やめる」、 「ゆがむ」<->「ゆがめる」
「ゆるむ」<->「ゆるめる」、「和らぐ」<->「和らげる」
◎(4)-U型語尾五段活用他動詞 <-> 自動詞
(4-1)-U型語尾他動詞 <-> -ERU型語尾下一段活用自動詞
「売る」<->「売れる」、 「折る」<->「折れる」
「切る」<->「切れる」、 「砕く」<->「砕ける」
「こする」<->「こすれる」、「裂く」<->「裂ける」
「捌(さば)く」<->「捌ける」、「擦(す)る」<->「擦れる」
「削(そ)ぐ」<->「削げる」、「解く」<->「解ける」
「取る」<->「取れる」、 「抜く」<->「抜ける」
「脱ぐ」<->「脱げる」、 「ねじる」<->「ねじれる」
「弾(はじ)く」<->「弾ける」、「ほどく」<->「ほどける」
「焼く」<->「焼ける」、 「破る」<->「破れる」
「撚(よ)る」<->「撚れる」、「割る」<->「割れる」
★(特殊) -U語尾五段活用他動詞 <-> -OERU語尾下一段活用自動詞
「聞く」<->「聞こえる」
★(特殊) -RU語尾五段活用他動詞 <-> -ERU語尾下一段活用自動詞
「見る」<->「見える」
★(4-2)-U型語尾他動詞 <-> -ARU型語尾五段活用自動詞
「くるむ」<->「くるまる」、 「刺す」<->「刺さる」
「挟(はさ)む」<->「挟まる」、「塞(ふさ)ぐ」<->「塞がる」
◎(5)-SU型語尾五段活用他動詞 <-> 自動詞
(5-1)-SU型語尾他動詞 <-> -ERU型語尾下一段活用自動詞
(5-1-1)-ASU <-> -ERU
「荒らす」<->「荒れる」、 「欠かす」<->「欠ける」
「枯らす」<->「枯れる」、 「暮らす」<->「暮れる」
「消す」<->「消える」(註:古語で、KIASU <-> KIERU か?)
「焦がす」<->「焦げる」、 「肥やす」<->「肥える」
「覚ます」<->「覚める」、 「冷(さ)ます」<->「冷める」
「透かす」<->「透ける」、 「ずらす」<->「ずれる」
「逸(そ)らす」<->「逸れる」、「絶やす」<->「絶える」
「出す」<->「出る」、 「たらす」<->「たれる」
「溶かす」<->「溶ける」、 「逃がす」<->「逃げる」
「濡らす」<->「濡れる」、 「剥がす」<->「剥げる」
「化かす」<->「化ける」、 「果たす」<->「果てる」
「生(は)やす」<->「生える」、「晴らす」<->「晴れる」
「腫らす」<->「腫れる」、 「冷やす」<->「冷える」
「増やす」<->「増える」、 「蒸(ふ)かす」<->「蒸ける」
「ぶらす」<->「ぶれる」、 「ぼかす」<->「ぼける」
「負かす」<->「負ける」、 「紛らす」<->「紛れる」
「燃やす」<->「燃える」、 「漏らす」<->「漏れる」
「揺らす」<->「揺れる」、
★(5-1-2)-SU <-> -RERU (R音の挿入)
「現す」<->「現れる」、 「隠す」<->「隠れる」、
「崩す」<->「崩れる」、 「汚(けが)す」<->「汚(けが)れる」
「こぼす」<->「こぼれる」、「壊(こわ)す」<->「壊れる」、
「つぶす」<->「つぶれる」、「倒す」<->「倒れる」
「流す」<->「流れる」、 「外(はず)す」<->「外れる」
「離す」<->「離れる」、 「乱す」<->「乱れる」
「蒸(む)す」<->「蒸れる」、「やつす」<->「やつれる」
「汚(よご)す」<->「汚(よご)れる」
★(5-2)対応する自動詞が上一段活用のもの
「生かす」<->「生きる」、 「起こす」<->「起きる」
「落とす」<->「落ちる」、 「降ろす」<->「降りる」
「足(た)す」<->「足りる」、「尽くす」<->「尽きる」
「閉ざす」<->「閉じる」、 「伸ばす」<->「伸びる」
「滅ぼす」<->「滅びる」、 「満たす」<->「満ちる」、
(5-3)対応する自動詞が五段活用のもの
(5-3-1)-SU <-> -RU
「移る」<->「移す」、 「写す」<->「写る」
「返す」<->「返る」、 「下す」<->「下る」
「転がす」<->「転がる」、「通す」<->「通る」
「灯(とも)す」<->「灯る」、「直す」<->「直る」
「為(な)す」<->「成る」、「濁(にご)る」<->「濁す」
「浸(ひた)す」<->「浸る」、「回す」<->「回る」
「渡す」<->「渡る」」
★(5-3-2) -SU <-> -NARU (特殊)
「なくす」<->「なくなる」
(「無い」の連用形「無く」+ SU / NARU )
★新グループ(ロ):五段活用自動詞未然形+「す」<-> 五段活用自動詞
「動かす」<->「動く」、「驚かす」<->「驚く」
「乾かす」<->「乾く」、「食らわす」<->「食らう」
「食わす」<->「食う」、「散らす」<->「散る」
「照らす」<->「照る」、「飛ばす」<->「飛ぶ」
「鳴らす」<->「鳴る」、「減らす」<->「減る」
「漏らす」<->「漏る」、「湧かす」<->「湧く」
★(特殊) -OSU語尾五段活用他動詞 <-> -U語尾五段活用自動詞
「及ぼす」<->「及ぶ」
★新グループ(ハ):形の上では使役形だが、対応する原動詞が現代語には
存在しないもの -ASERU <-> -ERU
「遅らせる」<->「遅れる」、「振るわせる」<->「振るえる」
「紛らせる」<->「紛れる」
◎(6)使役形
★(6-1)形は使役形だが使役の意味が失われているもの
(6-1-1) -SERU <-> -RU
「浴びせる」<->「浴びる」、「被(かぶ)せる」<->「被る」
「着せる」<->「着る」、 「載せる」<->「載る」
「乗せる」<->「乗る」、 「見せる」<->「見る」
「寄せる」<->「寄る」
(現代語では、「見る」「着る」の使役形は「見させる」「着させる」)
(6-1-2) -ASERU <-> -U
「済ませる」<->「済む」、 「知らせる」<->「知る」
(6-2)一般の使役形(自動詞未然形+(SA)SERU ) <-> 原動詞
「浴びさせる」<->「浴びる」、「騒がせる」<->「騒ぐ」
「繁らせる」<->「繁る」、 「泣かせる」<->「泣く」
「やめさせる」<->「やめる」、「やらせる」<->「やる」
「笑わせる」<->「笑う」
(サ変動詞)
「させる」<->「する」、「理解させる」<->「理解する」
など多数。
日语小知识:日语里“ 国字”这个词有三个意思一是日本国的文字, 包括汉字、假名等用来记录日语的所有的文字符号;二是日本人创造的假名, 以区别于由中国传去的汉字;三是日本人模仿汉字的结构自造的汉字。但日本人通常所说的“ 国字” , 是指第三种意思。这时的“ 国字”又叫“ 和字” 、“ 俊字” 、“ 和俗字” 、“ 和制汉字”等。在这里要讨论的问题就是第三种意思的“ 国字”。
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