およそ2兆円の定額給付金を柱とする、第2次補正予算案の本格的な審議が、9日も衆議院の予算委員会で行われています。 質問に立った民主党の枝野議員は、定額給付金を麻生総理自身が受け取るのかどうか、厳しく追及しました。 「ぱあーっと使っていただきたいという政策目的で、この政策をやるなら、当然、総理も受け取りますね。論理的にこういう答えになりますよ」(民主党枝野幸男 衆院議員) 「個人の判断であって、まだ予算も通っていない段階から、もらったらどうだとかこうだとかいう、“たられば”の話というのでは、お答えのしようがない」(麻生首相) 枝野議員は、高額所得者ほど消費性向は低く、消費にまわる割合は少ないと指摘しました。 この他、枝野氏が、天下りした官僚の再就職、いわゆる「渡り」のあっせんについて、「必要不可欠の場合は容認する」とした政令の廃止を求めたのに対し、河村官房長官は、「現実にはやらないと思うが、極めて例外的なケースもある」と苦しい答弁に終始しました。 こうした中、この渡り斡旋を巡って、渡辺元行革担当大臣が、8日の麻生総理の答弁には納得出来ないとして、全面禁止するのかどうか回答を求める質問状を持って総理官邸を訪ねましたが、秘書官に受け取ってもらえませんでした。 一方、自民党は、給付金の意義を説明した解説書を党所属の国会議員に対して配布しました。 文書では、「定額給付金への期待も高まっている」「一部マスコミや野党が、国民生活や経済に及ぼす効果を正しく理解せず、批判している」「意義は少しも失われていない」と強調しています。 バラマキとの批判が高まっている給付金について、有権者に対する説明マニュアルの性格もありそうです。 与党側は、連休明けの13日火曜日に、第2次補正予算案と定額給付金の財源の裏付けとなる関連法案を衆議院で通過させる方針で、徹底抗戦の構えを見せる民主党との攻防は早くも大きなヤマ場を迎えます。(09日11:36)