アメリカの今年7月から9月までの実質経済成長率が、年率換算でマイナス0.3%と、3四半期ぶりにマイナス成長に陥りました。
アメリカ商務省が発表した今年7月から9月の実質GDP=国内総生産は、前の期に比べて年率換算で0.3%の減少で、去年10-12月期以来のマイナス成長でした。
内訳を見ると、GDPの3分の2を占める個人消費が3.1%減と、28年ぶりの大幅な減少で、中でも自動車や家電製品などの耐久消費財に限ると14%ものマイナスを記録しました。住宅投資は19%のマイナス、民間の設備投資も1%減少です。
「疑いなく、この数字(GDP)は経済が著しく弱まっていることを示しています。そのことは分かっていたし、予期しなかったわけではありません」(大統領経済諮問委員会ラジアー委員長)
景気対策として行った大型減税で、前の期は2.8%のプラス成長を達成しましたが、その効果が早くも剥げ落ちたばかりか、消費が大きく落ち込み、金融危機が不安心理を通じて実体経済に影響を及ぼしていることがはっきりしました。
10-12月期もマイナス成長を予想する見方が多く、本格的な景気後退への懸念が一段と強まっています。(30日23:10)