イラク政府は16日の閣議で、アメリカ軍のイラク駐留を来年から3年間にわたって可能にする「地位協定」案を承認しました。 アメリカ軍のイラク駐留をめぐっては、その根拠となる国連安保理決議がこの年末で期限切れとなるため、両国の間で「地位協定」締結のための交渉が続けられていましたが、難航していました。 しかし、アメリカ側が懸案となっていたイラクの主権問題など一部について譲歩したため、この日の承認となったものです。 協定案では、アメリカ軍の「2011年末までの全面撤退」を明確化したことや、任務外のアメリカ兵の重大犯罪について、イラク政府が優先的に裁判権を持つことなどが大きな柱となっています。 しかし、反米強硬派のサドル師派は、協定の締結そのものに強く反対していて、正式な発効に向けてはまだ不透明な要素が残っています。(17日00:31)