病気で夫を亡くした現在40歳代の女性が、死亡した夫の保存してあった精子を使って体外受精で妊娠し、3年前に出産していたことを、長野県下諏訪町の「諏訪マタニティークリニック」の根津八紘医師が明らかにしました。
「患者さんに凍結精子を委ねて、当施設へ移送して体外受精して妊娠に至ったケースです」(根津八紘医師)
根津医師によりますと、この女性は現在40歳代で、不妊治療を受けていた際、夫が急死したため、凍結保存していた精子で体外受精を行い、3年前に出産したということです。
根津医師は、女性と死亡した夫の親が了承した上で、「夫の子供が欲しいという、強い希望を無視できない」として、体外受精をしたということです。
倫理的な観点から死後生殖は禁じるべきだという意見が強い中、こうした事実をあえて公表することで一石を投じた形です。(11日21:24)