麻生内閣の支持率急落のショックが、自民党内で猛威を振るっています。麻生総理の政権運営に反発するグループが相次いで会合を開き、自民党の執行部が党内をコントロールできない状況に陥り始めました。 「声の大きい人っていうのは、響きも大きいしね」(自民党・笹川堯総務会長) 「心の底から怒りを覚える」(自民党・渡辺喜美元行革相〔8日〕) 「反麻生」の急先鋒とされる渡辺喜美元行政改革担当大臣は、9日、TBSラジオに出演しました。 「政界再編は不可避だと。自民・民主両方分裂して、理念と政策に従って再編が行われる」(自民党・渡辺喜美元行革相) 「党内でがんがん議論して、そしていい方向に党の道を導いていく、自民党が生まれ変わるラストチャンスだと」(自民党・塩崎恭久元官房長官) 渡辺氏も参加する議員グループの会合。このグループは麻生総理の政権運営に強く反発する姿勢をみせてきただけに、渡辺氏らは党執行部からすれば「目の仇」のような存在です。 「新党の動きとか、これ以上政局運営を妨げる行動があった場合、同志として私たち一緒にやっていけるかどうかという判断もあるのかなと」(自民党・菅義偉選対副委員長) 「(Q.公認が出なかったら?)そりゃ大変結構。受けて立ちます」(自民党・渡辺喜美元行革相) 実はこのグループ、一枚岩ではありません。同じグループに所属しながら渡辺氏らとは一線を画す議員たちは、「倒閣をめざすつもりはない」と主張。夕方、さらに別の会合を重ねました。この複雑な状況が、執行部の対応を難しくしています。 さらに厄介な事態が。野党が提出した郵政グループの株の売却を凍結する法案。衆議院の委員会で否決されましたが、党内には、郵政民営化の見直しを求める意見と、民営化の推進を主張する意見が錯綜しています。(09日17:22)