二酸化炭素を排出しない「究極のエコカー」として電気自動車に注目が集まっていますが、ドイツでは国を挙げてその普及に取り組む「国家プロジェクト」が立ち上がりました。 ガソリン代がかからず、地球温暖化防止の切り札ともいわれる電気自動車。普及のカギとなるのは、高性能の電池の開発や、充電スタンドの整備ですが、効率よく生産を進めようと、自動車メーカーや電力会社の幹部、大学の研究者らが集まり、最新の電気自動車が展示されました。 こちらがBMW用の充電スタンドです。このようにプラグを差し込んで2時間で充電が完了します。このダイムラー社製のスマートは、最新のリチウムイオンバッテリーを搭載し、1回の充電で100キロ走行できます。 日本では三菱自動車が来年、250万円程度の電気自動車を発売する予定ですが、ドイツの各メーカーも日本に追いつこうと、開発を急ピッチで進めていて、これにCO2削減で高い目標を掲げる政府がバックアップする形となりました。 「成功のカギは、学界・経済界・政治が密に協力することが必要だ。今回3者が肩を組むことができて喜ばしい」(ティーフェンゼー交通大臣) プロジェクトでは、2020年に電気自動車を100万台に、2050年にはガソリン車をすべてなくすという野心的な目標を設定していて、電気自動車をめぐる世界的な開発競争は激しさを増しそうです。(26日08:27)