震災被害が深刻な被災地の中で一足先に、小中学校の入学式・始業式を12日行った宮城県女川町。町内至る所にがれきが散乱した状態の中、児童・生徒を歩かせるのは安全面で問題があるとして、登下校のためスクールバスを運行させる異例の対応を取った。
町災害対策本部によると、大震災の死者・行方不明者は1000人以上。避難者も2000人を超える。町内の家屋は約7割が流失し、大きな爪痕を残している。
町教委によると、児童・生徒にも死者・行方不明者が4人出たほか、親や家族を失い、なかには震災遺児となったケースもある。また、公立小中5校のうち2校は当面、校舎が使えない状態だ。
町教委はこのまま多くの子どもが「非日常」の避難所生活を続けるばかりでは、心のケアが進まないと判断。「落ち着くまで延期してはどうか」との意見もあったが、「1、2カ月で状況が改善されると思えない。教育が立ち止まっては町の復興もおぼつかない」(遠藤定治教育長)として、早期再開にかじを切った。
ランドセルや文房具など学用品は、ユニセフや宮城生協の支援により確保した。また、午後の授業を行うため、メニューを普段よりも減らした簡易給食も週内には始める方針だ。【遠藤拓】
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◆爪痕(つめあと):(1)〔つめのあと〕指甲印;爪抓的伤痕,爪痕.
(2)〔災害のあと〕伤痕,痕迹.◆異例 (いれい) : 异例,破格,没有前例;破例.
◆簡易 (かんい): 简易,简单,简便.