黒塗りの書類が一転、公開されることになりました。原子力安全・保安院はこれまで東京電力が「核物質防護の観点から公開できない」として黒く塗りつぶして提出していた福島第一原発の事故時に使われた「運転操作手順書」を全面公開しました。
公開されたのは1号機の「事故時運転操作手順書」など170ページ分です。これまで衆議院の科学技術特別委員会は、事故の原因の解明には、今回使われた「運転操作手順書」の分析が不可欠だとして、東京電力に対し、提出するよう求めていました。
しかし、東京電力は「核物質防護や知的財産の保護の観点から公開できない」として、ほぼ全て黒く塗りつぶした手順書を提出していました。
「今回、保安院の方が公開されたということで、保安院側が国全体の公益性を判断したうえでの判断ではないか」(東京電力の会見、24日)
東京電力は今回の事故について「想定を超えたもの」として、手順書に沿った対応自体は「問題なかった」との認識を明らかにしていますが、24日に公開された手順書でも全ての電源が長時間にわたって失われた場合を考慮していないなど、改めて「想定の甘さ」が浮き彫りになった形です。(24日21:18)
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