薬害C型肝炎訴訟、19日が原告らの求める福田総理の政治決断の最終期限です。こうした中、原告側の弁護団は、法務省に対して被害者全員の一律救済を求める最終的な考え方を示しました。
「C型肝炎のこの全面解決を、今、この国会議員としてできないことが恥ずかしいです。(首相が)政治決断をここですれば、解決をはかることができる」(川田龍平参院議員)
薬害C型肝炎訴訟原告団が求める総理の政治決断の最終期限の19日、朝から首相官邸の前には原告団と原告団を支援する薬害エイズ事件の被害者・川田龍平参議院議員の姿がありました。
「世論の声を聞き入れるのか無視するのか、福田総理にかかっていると思います」(原告団福田衣里子さん)
こうした中、弁護団は19日午後、法務省に呼ばれ、弁護団としての考え方を改めて説明するように求められました。
この実務者による協議の中で、弁護団は改めて「被害者は症状に応じて全員一律に救済すること」、「平均和解金額が国側が提示する2000万円ではなく1500万円となってもかまわないこと」、さらに「国側が懸念している新規の提訴者の数については最大800人である」との最終回答を書面でまとめ、提出しました。
「この実務者協議によって和解の方向性が定まってきたわけではないと思います。裁判所の和解協議については、きょうに政治決断がなければ、和解協議もしない」(訴訟弁護団の会見)
さらに、原告の弁護団は、政治決断がなければ大阪高裁での和解協議にも応じない考えを改めてしました。
こうした中、法務省は実務者協議の2時間後に「弁護団と特に何かの合意が成立したものではない」という広報文を報道各社に配布するなど、異例の対応をとっています。
「きょう、明日中に私たちが求めるような福田総理の政治決断がなければ、私たちはもうこれ以上、明日以降、福田総理に対して求めていきませんし、また福田内閣にも何も求めません」(原告団代表山口美智子さん)
こうした中、原告団は19日夕方も街頭に出て、総理の政治決断を訴えています。(19日17:53)