中国経済の中心、上海市の2008年上半期の経済成長率は、16年連続で2ケタ成長を維持したものの、初めて全国平均を下回りました。
これは、上海市統計局が24日に発表したもので、2008年上半期の上海のGDP=国内総生産の実質成長率は、去年の同じ時期に比べ10.3%と、16年連続で2ケタ成長を記録しました。
IT関連産業と輸出入が大きく伸びたものの、不動産投資が3.8%に激減したほか、人件費や土地コストの上昇で工場誘致が進まず、工業関係の投資はマイナスに転じました。このため、上海の成長率は、この16年で初めて全国平均を下回りました。
成長が鈍化した背景には、中央政府が、発展が遅れている内陸部へ財政資金を重点的に配分していることや、2年後の上海万博をにらみ過熱気味の経済に対する警戒感があります。
石油や食糧価格の上昇など不安定な要素もあり、中国の経済成長をリードしてきた上海の経済は、今、踊り場にさしかかろうとしています。(25日00:23)
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