自作の楽曲の著作権を譲渡すると偽り、投資家から5億円をだまし取ったとして、音楽プロデューサー、小室哲哉容疑者が逮捕されました。かつての時代の寵児は、世界進出の挫折で深刻な資金難に陥っていました。
朝7時31分、大阪地検の係官ら3人がホテルの最上階、18階のスイートルームに入っていきます。およそ20分後・・・。
「午前7時49分、今ホテルを出ました。任意同行です」(記者)
小室容疑者の居場所を突き止めたJNNの取材班は、3台のカメラで任意同行される姿を捉えました。その後、小室容疑者は、大勢の報道関係者が待ち構えるホテルの玄関に現れたのです。
事件の発端はおととし8月、東京都内のホテルで兵庫県芦屋市の投資家の男性に、自らが作った楽曲806曲分の著作権の売却を持ちかけたことでした。
「僕は音楽出版社から完全にインディペンデント(独立)していますから、過去の曲の著作権については全部、僕の手元に残しておく契約になっています。バラバラではなくて806曲がフルセットになっていることに意味があるし、価値があるんですよ」(小室容疑者)
提示した額は10億円。男性は1度は断りましたが、小室容疑者は、男性のために作った新曲をプレゼントし、信頼を得ようとしたと言います。
そして、5億円をグループの会社「トライバルキックス」の口座に振り込ませました。しかし、実は著作権のほとんどが既に別の音楽出版社などに売却されていたのです。(04日17:52)