北朝鮮外務省は、12日、核施設の検証を受ける際に、核物質の「サンプル採取」を拒否する立場を明らかにしました。
朝鮮中央通信によりますと、北朝鮮外務省のスポークスマンは12日発表の談話で、6か国協議で合意した核計画の検証方法について、検証の対象は、ヨンビョンの核施設に限定し、検証方法は現場訪問、文書の確認、技術者からの聴き取りに限ることで、10月初めの米朝協議で合意したと公表しました。
焦点となっている核関連物質の「サンプル採取」については、アメリカとの合意に含まれていないとして拒否する立場を明確にしています。
また、検証の時期は、見返りのエネルギー支援が完了した後、としています。
「専門家がサンプルを採取し、それを国外に持ち出して検査することで基本的に合意している」(米国務省ウッド副報道官)
一方、アメリカ国務省のウッド副報道官は、12日、「核施設からのサンプル採取は検証に欠かせない要素で、米朝で合意しているものだ」として、合意を守るよう北朝鮮に働きかけていく姿勢を示しました。
国際的な基準にのっとった検証を求めている日本や韓国は、検証方法を文書化する際にサンプル採取について明記するよう求めていて、今回、北朝鮮が拒否する姿勢を明確にしたことで6か国協議は再び難航することが予想されます。(13日03:56)