14日、東京・千代田区の工事現場でクレーン付きの大型重機が倒れ、6人が負傷した事故で、警視庁は15日朝から建設会社など関係先の家宅捜索に乗り出しています。 工事現場の中では、今も大型の重機が倒れたままになっています。間近で見ると、その大きさがよくわかります。この重機は、手前にあるネットの掛かっているパイプ状の資材を、クレーンでつり上げようとしている時に事故を起こしました。 現場には、15日午前9時ごろから警視庁の捜査員が入っていましたが、正午ごろ、押収品の入ったダンボールを持って立ち去りました。 業務上過失傷害の疑いで家宅捜索を受けているのは、工事を施工していた「東亜建設工業」や下請けの「大洋基礎」、「光北産業」など数か所です。 警視庁のこれまでの調べで、クレーンはマンション建設の基礎工事の最中、「ケーシング」と呼ばれるおよそ10.5トンの鉄製の資材を吊り上げる際に横転していて、操作していた男性は事情聴取に対し、「吊り上げようとしたらバランスを崩した」などと話しているということです。 工事関係者によりますと、クレーンは13トン程度まで吊り上げられますが、そのためには「ケーシング」との距離を10メートル以内に近づける必要があるということです。 警視庁などは、クレーンと「ケーシング」との距離が離れすぎていたため、クレーンに想定以上の重量がかかり、バランスを崩した可能性もあるとみて、慎重に調べる方針です。(15日12:41)